大企業で働くエンジニアは何とも言えない閉塞感に疲れている
大企業で働くエンジニアは極端な分業制によるスキルの限定化や調整業務の多さ、社会的責任の重さとストレス、マニュアル遵守による創造性のある仕事への制約など、ほとんどの時間は本来の仕事とは外れた事で悩んでいます。
- こんな良くわからない仕事を続けていてキャリアを築けるのか?
- 会社の方針が毎年変わるので自分のキャリアに一貫性が無い
- 頑張れば報われると思ってやってきたけど、終身雇用も当てにならなくなってしまった
- 今の仕事はワークライフバランスが良いけど、自分は大企業を辞めたら、何が残るのか?
そして、自分のキャリアが世の中の人より劣っているのではないかと怯えながらすり減っていく日々を送っています。
本ブログの内容:大企業エンジニアのキャリアを支援
大企業と中小企業両方の観点から考える
本ブログは閉塞感やマンネリ感を感じている大企業エンジニアや、大企業エンジニアに憧れている中小企業のエンジニアが、お互いにどう見えているのかを紹介します。
自身の体験記をできるだけ詳細に交えつつ、皆様に前に進んでもらうために記事を書いています。
筆者は20年間エンジニアとして大企業と中小企業の両方で半分ずつ働いており、現場とマネージャも両方経験しています。
若手の頃に小さな企業で数年間ベンチャー精神を味わったこともあり、4つの企業での仕事を経験しています。
このブログが大企業でエンジニアキャリアを築くための助けになれば幸いです。
筆者のエンジニアとしての転職経験は、以下にまとめています。
エンジニアのキャリアパス
スペシャリスト、ゼネラリスト、マネージャー
エンジニアから続くキャリアパスは1人1人違いますが、大きく分けるとスペシャリスト、ゼネラリスト、マネージャーの3つが存在します。
スペシャリストは特定の技術分野に特化し、深い専門知識を持つことを目指します。業種にはよりますが、ほとんどの場合は大学の博士号を持った人が目指すべきキャリアです。
ゼネラリストは幅広い技術領域をカバーし、システム全体を俯瞰する能力を磨きます。当然ながら高いマネジメント能力も必要です。
マネージャーはチームやプロジェクト全体を管理し、将来的には経営層への昇進も視野に入ります。技術やマネジメントだけでなくお金の流れも理解・管理していく必要があります。
大企業か中小企業か
「隣の芝は青い」とは良く言ったもので、人は自分が持っていない力を持った別の集団が輝いて見えます。
大企業も中小企業も一長一短であり、自分のやりたい事を明確にしていかなければ「大企業と中小企業、どっちが良いか」の問いには誰も答えてくれません。
本ブログでは様々な観点から大企業と中小企業の違いをまとめています。
築けるキャリアの違い
大企業は意思決定が遅く、専門化が進んでいる一方で、安定したキャリア成長の機会があります。
中小企業は迅速な意思決定が可能で、幅広い業務を担当するため多様なスキルが求められます。
私は20年間の経験を基に、どちらが良いかは一概には言えないと結論づけています。エンジニアとしての成長やキャリア選択において、自分の価値観や目標を見極めることが重要です。
仕事の安定性と成長可能性のジレンマ
大企業は仕事の安定性は非常に高い一方で、変化に対する柔軟性が欠けることが多く、近年では長期雇用の安心感も薄れています。とはいえ、まだまだ安定した仕事を長く続けるには大企業が適しています。
ベンチャー企業は大きな挑戦と成長の可能性がありますが、不確実性が高く常に転職や解雇を考慮しながら進める必要があります。
特に若手は、安定した職を選ぶか大きな挑戦のリスクを取るかの選択に直面し、悩んでいます。
結論としては「計算されたリスク」を取ることが重要です。考えなしに大きな挑戦をするのではなく、進みたい方向性と挑戦のリスクとリターンを予想してから挑戦し、リスク計算の精度を上げていきましょう。
大企業はぬるくて楽なのか?
大企業は「ぬるい」「刺激が無い」と言われる事が多いです。
ぬるいと言われる理由は意思決定が遅く、責任レベルが低いため、プレッシャーが現場に届かず楽に感じることが多いためです。
一方で社会的責任や表向きの規範遵守を求められるため、厳しさも存在します。新しいことを始めるハードルも高いです。
さらに、突然の異動や転籍を強要されキャリアを数年間無駄にされる事も少なくありません。
結論として、自分のキャリアにおいてどちらの環境が適しているかを考えることが重要です。
やりたい事が明確になれば選択肢が楽しくなる
エンジニアとして自分のやりたい事を明確にするためには、自己分析を行い、自分のスキルや興味を深掘りすることが重要です。
過去のプロジェクトや経験を振り返り、何が得意で何に熱意を感じるかを見つけましょう。
目標を設定し、それに向かって計画を立てることも効果的です。周囲のエンジニアや尊敬する上司や先生に相談し、客観的な意見を多くの人からもらうことも有効です。
会社から言われた事をやるだけでエンジニアとしての成長を期待してはいけません。
エンジニア個人として、今後は英語圏の情報を積極的に収集し、海外動向をチェックする習慣をつけましょう。
自分の仕事がどこから依頼されてくるのか、2個上、3個上の上流工程を意識することで仕事の価値がどこから発生しているのか理解できます。他社のエンジニアとも交流し、社外で何が起きているのかにアンテナを張りましょう。
筆者の情報
筆者の経歴:元スマホエンジニア
元々、携帯電話を作っていました。そのため、以下の「技術記事」カテゴリページでスマートフォンや電気通信系の技術記事も時々書いています。
筆者の経歴詳細や業界活動内容
学会や講演会でも活動しています。以下で紹介しています。